やぁ。前回は俺のような拙い記事に目を通してくれてありがとう。検索ワードを見てみたら、思った以上に予見者でこの記事に飛んできてくれた人が多くてとても嬉しい反面、何が言いたいかよくわからない記事を読ませてしまって申し訳ない気持ち(どちらかというと後者)でいっぱいだ。

さて、今回の記事のタイトルを見て分かる通り、今回は前回の記事の不足分を補う意味もかねてもう少し掘り進めた内容(になればいいと思う)を書かせてもらうことにするよ。具体的には、比較対象を1つ例に挙げてみようと思う。じゃあ始めようか。

まずはおさらいから。前回の記事での要点をまとめてしまうと

・予見者は現在のスタンダード環境に対して何もしない。
・カード単体でのスペックはとても素晴らしいものである。

こういうことになる。これに関しては前回の記事を読んでくれた人なら概ねは賛同してくれるんじゃないだろうか。じゃあ早速だけど、比較対象を例に挙げてみよう。そのカードとは、スラーグ牙が蔓延する環境でありながらもさらに一歩速い速度で対戦相手のライフを削り取る。そう、もう分かっただろう?ラクドスデッキをここまでメタのトップに押し上げたカード……【ファルケンラスの貴種】だ。

まず、このカードを引き合いに出したその理由から少し話そうか。この2種類のカードにはいくつかの共通点がある。それはつまり

1)2色の4マナカードであること。
2)パワーが4あり、回避能力の飛行をもっている。
3)環境の除去カードに対する強い耐性。
4)ビートダウン向けの非常にアグレッシブなカードであること。

ということになる。OK、まずは共通点について1つずつ言葉を交えていこうか。

1)2色の4マナカードであること。

この2種類はそれぞれ黒いカードであると同時に、赤いカードでも青いカードでもある。それはつまり、この2種類はそれぞれ黒単色のデッキでは活躍できないことを意味している。足すのに必要な色はそれぞれ赤と青で、これはどちらも黒と友好的な関係にある色だ。加えて、前回の記事でも少し触れたけど、ビートダウンデッキにおける4マナのカードというものはゴール地点だ。4マナのカードにはただそれだけでゲームを決めるだけの決定力は求められないが、有利に進めているゲームの盤面をより確実な勝利に近づけるための役割が担われていると俺は考える。この2種類はその条件を見事にクリアしているといえるだろう。

2)パワーが4あり、回避能力の飛行をもっている。

次に、パワーが4と高く飛行持ちであることが挙げられる。くどいようだけど、とにかく今のスタンダード環境ってやつは例の5/3に足止めを食らわされているんだ。だが、この2種類はそんなことにはお構いなしだ。パワーを上げて空から殴ればいい。1)に付け加える形になるが、4マナであるということも重要だ。例の5/3は基本的には5マナのカードで、マナ加速なしでは出てくるターンは当然5ターン目になる。この2種類はそれよりも一足早く(さらに言えば君が後手の場合でも)戦場に駆け付け、キツイ一撃をお見舞いしてくれるわけだ。うん、コイツは非常にCOOLだね。

3)環境の除去カードに対する強い耐性。

攻めるだけかと思いきや、どっこいこいつらは除去にも滅法強いときたもんだ。どちらも色が黒く多色であり、吸血鬼タイプをもっている。火柱も灼熱の槍も夜の犠牲も究極の価格もこいつらにはお手上げだっていうのは前回も話したよね?予見者はそれに加えてタフネスも4ととても固い。貴種はタフネスこそ1しかないが、その能力によって実質不死身と同じように機能する。そして例の5/3ほどではないが、環境を良く飛び回る修復の天使を一方的に討ち取ることができる。まさに制空権はこいつらが握っているってわけさ。

4)ビートダウン向けの非常にアグレッシブなカードであること。

1)〜3)のまとめみたいになるけど、4マナでパワー4の飛行持ちというのはとにかくパワフルだ。おそらくだが、このスペックのカードが2回も攻撃するころにはゲームは終わっているはずだ。貴種は速攻持ちなので通常より1回多い回数の攻撃が可能だし、予見者はその能力がうまくかみ合えばで相手のライフをあっという間に消し去ってくれる。そう、こいつらはまさにビートダウンのために生まれてきたカードなんだ。

さて、ではいよいよもって本当の意味での比較に入ろうか。まずはこの2種類をパッと見て比べた感じが上記の1)〜4)になるわけだが、では今度はちょっと視点をずらしてみよう。片方にあって、もう片方にはないものに目を向けるんだ。単純に考えて、まずこの2種類が真正面からぶつかったらどうなるだろうか?おそらく軍配は貴種に上がることになるだろう。なぜなら貴種は文字通り、横に何らかの生物がいればそれだけで死なないからだ。

次に殺意の大きさについてだ。この場合の殺意の大きさとは、対戦相手に対して速やかに致死ダメージを与えるという風に捉えてくれ。予見者は運要素も絡む部分があるが、うまくいけばアップキープに6点、アタックして4点で合計10点のダメージを同一ターン内に叩き出すことができる。こちらもライフを失う危険があるが、そもそもビートダウンデッキというものは自ら血を流すことにためらいを覚えないものだ。最終的にこちらのライフが1であろうとも、相手のライフが0になっていればそれでいいのだからね。

しかしこの予見者のライフロスは非常に運要素が強い。前回の記事でも書いたけど、今の環境ではこのライフロスの期待値はせいぜい2点だ。つまり、期待していいのせいぜい6点程度ということになる。では貴種はどうだろう。こちらはライフロスさせるような能力はないけど、予見者に比べて1ターン早く攻撃できる。それはつまり、予見者が1回攻撃するまでの間に倍の8点のダメージを叩きだしてくれるということだ。この2点の差というのはとても大きく、軽視できたものではないということは皆も知っているだろう?

さて、こうして改めて比較してみると分かることが出てくる。俺の結論を述べてしまうと、予見者は貴種に対して確かな後れを取っていることは明白だ。もちろんそれはビートダウンデッキでの使用を前提として、対戦相手の20点あるライフを速やかに0以下に削りきることを前提とした場合の話だ。だが、この2種類はその手のデッキでの運用がもっとも輝くことを皆も分かってくれたことと思う。もしかしたら俺以外にも、既存のラクドスデッキに青を足して予見者を使ってみようと思うプレイヤーがいるかもしれない。きっとそれは間違いではない。が、それ以上に正解からはかけ離れた結果が待ち受けていることになるだろう。

結論を言おう。予見者は既存のデッキに3色目の色を足してまで使うカードではないと俺は思う。このカードはそのマナシンボルの色が示すように、青と黒の2色のデッキでこそ真の価値を発揮するカードになるだろう。そして今のスタンダード環境で青と黒のビートダウンと言えば……そう、青黒ゾンビだろう。これは俺がすでに一度通って失敗した道だ。しかしだからこそ、もう一度考えてみる必要があるのかもしれない。

さて、今回はここまでだ。読んでくれてありがとう。また何か思いついた時には今よりももう少し面白い記事を書けるように努力するよ。また会おう。

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