一族の信号

2013年1月31日 TCG全般
やあ。以前のダスクマントルの予見者を読んでくれた人はこんばんは。そうでない人ははじめまして。

さて、果たして俺の舌足らずなこの記事がどれほどのMTGプレイヤーにどれほどの影響を及ぼすかは知る由もないが(願わくば、それが悪影響ではないことを切に祈るよ!)、GTCの中で個人的に注目させてもらっているカードの紹介記事という形で、今回はタイトルにあるとおりのカードを俺なりの視点で紹介させてもらうことにするよ。

タイトルにあるように、今回紹介するカードはグルールのカードでもある一風変わったサーチカード【一族の信号】だ。カードの詳しい効果については公式のページを見るなどしてもらうとして、ここでは早速その紹介に移らせてもらうよ。

まず、俺が初めてこのカードを見た時の感想はこうだ。

「ああ、なるほどね。デッキの中にある【修復の天使】か【高原の狩りの達人】か【スラーグ牙】のどれかをくれるってわけだ?」

とまぁ、こんな感じだったわけだ。その3枚が自然と頭の中に流れ込んできたのは、もちろんこの【一族の信号】がグルールのカードであり、俺が思うに次の環境でもナヤカラーの3色デッキはとてもアグレッシブかつパワフルに活動しているだろうと思ったからだ。

事実、上で紹介した3種類のクリーチャーは昨今のスタンダード環境のあちこちで活躍を見せている。達人と牙が天使と相性が良いというのも注目すべき点だね。ラクドスデッキを長く使い続けている俺としては、この3種類の中では達人がもっとも許容できない難敵であることは認めざるをえない。裏返るのは横に墓所這いがいる時だけにして欲しいものだ。

相変わらず話が逸れてしまっているけど、気にせず先を続けよう。このカードは君がデッキの中から異なる名前の3種類のクリーチャーを探してきた場合のみ、その内の1枚を君の意思とは関係なく手中に収めることができるカードだ。うん、単純なカードアドバンテージにおいては損はしていないね。そもそもこのカードで持ってくる3種類のクリーチャーすべてが前述した3種類のように、それ単体でカード1枚分以上のアドバンテージを稼いでくれるものであれば、何を手に入れても損はしていないはずだ。ただ問題なのは、君に好きなカードを選択する権利はないってこと。鉄の斧を泉に落としたら女神が現れて、君が落とした鉄の斧の変わりに銅の斧か銀の斧か金の斧をどれか1つだけあげましょう、選べないけどね、ってなワケさ。

この手のランダム性のあるカードは昔から赤のお家芸だ。それにクリーチャーの色である緑を足した結果こんなカードが生まれたのだとしたら、なるほど、それはとても合理的で理にかなっている気がする。特に最近のクリーチャーはいい意味でそのスペックがぶっ壊れている方向へとシフトしているから、ランダムだろうとそうでなかろうと、ようはその状況で全部強いカードを提示してしまえば何が手に入っても特に問題はないってことだね。

このカードの良いところは、状況に応じて欲しいカードが(1/3の確率ではあるが)手に入るということだ。マナコストも2マナと軽く設定されているのも素晴らしい。
このカードの悪いところは、それが確定のサーチカードではないところだ。君がどれだけ性能のいいクリーチャーを3枚探してきても、その3枚の中には明らかな優劣がある。1番に欲しいものと2番に欲しいものと3番に欲しいものだ。

君も君の対戦相手もそれを選べないが、君の対戦相手は君がこのカードをプレイしたときの状況を見ることによって君が今最も欲しがっているカードが何であるかということに大方の見当をつけることが出来る。それはそのゲームの行く末に少なからず影響を及ぼすことだし、場合によっては君に残された手札が何であるかというところまで、対戦相手に容易な推論を許すことになる。そう、君はただでさえデッキの中にその3種類のクリーチャーが最低でも1枚ずつ入っていることを吐露した上に、今後のゲーム展開をどのようの進めようかと考えているその情報を少なからず漏出してしまっていることになる。

全てのゲームにおいて上記のようなことが起こるとは言わない。が、ある程度経験を積んだプレイヤーであれば多少の推測は無意識の中でも速やかに行われる。青白のコントロールデッキ相手にクリーチャーを必要以上に展開することためらうのは、君が対戦相手のデッキに入っている(あるいは入っているであろう、もしくはそうだろうと高い確率で確信できた)【至高の評決】をケアしてのことだ。君がそういう思考を出来る以上、対戦相手も同程度の思考に及んでいると考えるべきだろう。

そしてそうであるとき、このカードは君に多くの選択肢を与える。持ってこれるクリーチャーは3種類までだ。いや、厳密には3種類でなくてはならない。それ以下の場合、君は手札と2マナを要してただ対戦相手に自慢のカードを見せ付けた挙句にライブラリーをシャッフルするだけの非常に個性的なプレイヤーになってしまう。それを俺が止める理由はどこにもないけれどね。

もしも君のデッキにそもそも3種類のクリーチャーしか存在しないのなら、その中のどれか一種が【殺戮遊戯】でもされていない限りはその3種類を全て公開することになるだろう。だが、環境にある多くのビートダウンデッキには5~6種類程度のクリーチャーカードが投入されているはずだ。その中でもっとも欲しいベスト3を選んでくるのが主な動きだね。もちろんどれが手に入るかはランダムだから、時には一見不必要なカードも混ぜて対戦相手を驚かせてやるのも面白いだろう。ただ、そのカードが君の手の中に収まったときに君は対戦相手以上に驚き、そして溜め息を吐き出さずにはいられないことには注意してくれ。

さぁ、我ながら実のない話をいつまで続けているのかと呆れてくる。まぁ、一言で言ってしまえばこのカードも相当面白いカードだってこと。対戦相手に選択を迫るカードは過去にも多くあったけど、全くのランダムって言うのはそれはそれで違った面白味があるね。個人的にはこれを赤緑青カラーのデッキに組み込んで、【瞬唱の魔道士】+そのときに必要なベスト2の組み合わせで持ってくるのは面白いんじゃないかと思っているんだ。もしその結果瞬唱が手に入ったとしても、ほら、チャンスはまだある。もっとも、対戦相手の場に【ゲラルフの伝書使】や【絡み根の霊】が見えたのなら君はこの魔道士を即座に墓地の火柱と共にプレイして葬ってしかるべきだ。何事もほどほどにね!

そんなわけで最後になるけど、まずは今回も長々と駄文を読んでくれたことに感謝を。くだらない書き殴りではあるけど、これを読んでくれた君達が少しでも新しいカードにデッキ構築の衝動を駆られたのであれば幸いだ。それではまた。

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