私がマルドゥを使い続ける理由 その6 -マキンディの滑り駆け-
2015年12月7日 TCG全般 コメント (7)MTGには大きく分けて3つのタイプのデッキが存在する。ビートダウン、ミッドレンジ、コントロールの3種類だ。これらはより細かく区分けすることで様々なアーキタイプを生み出すことになるが、全てに共通して大切なことがあると私は考えている。それはつまり、2マナのカードの選択肢だ。
昨今のスタンダード環境を圧巻している2マナのカードは何だろうか? 魂火の大導師? 素晴らしいね。道の探求者? ああ、彼もまた捨てがたいナイスガイだ。荒野の後継者? 最近になって頭角を現したニューフェイスだね、今後ともよろしく。搭載歩行機械? おいおい、冗談はよしてくれ。アイツは4マナでも6マナでも強いじゃないか。
ん? 何だって? 肝心なヤツを忘れているぞって? ああ、分かっているさ。彼なくして2マナのカードを語ろうなんて今のスタンダードじゃできっこないね。しかしあえて言わせてもらおう。ヴリンの神童、ジェイスはあまりにも強力すぎて語ることなんて何も残っていやしないってことをね。
だから私が今回話しに出したいのは、もっとこじんまりとしていて、しかし確かな歯と爪と牙を携えたアグレッシブでパワフルなビーストさ。ああ、とっくに答えは書いてあるんだが、改めて紹介しよう。新しいパートナーのマキンディの滑り駆けをね。
マキンディの滑り駆け自体は特別珍しいカードではない。彼はすでに赤緑の上陸デッキにその居場所を固定しているし、トーナメントシーンでも時々見かけることのできる新人だ。
戦乱のゼンディカーは彼と時を同じくして鎌豹や噛み付きナーリッドといった小さくも強力な上陸クリーチャー達をこれでもかと集結させ、さながらに過去のゼンディカーブロックを彷彿させるワイルドなアグロデッキを完成させるのに一役買っている。
もっとも、過去のステップのオオヤマネコや板金鎧の土百足に比べると上陸によって与えられるパワーは半分に抑えられている。断っておくがこれは弱体化というわけではなく、適切なカードパワーに抑えられていると判断するべきだ。過去のゼンディカーの上陸クリーチャー達は、それはもう強力すぎるほどに強力だったのは皆さんもご存知のことだろう。
さて、上陸によるパワーの上昇値こそ半減したものの、マキンディの滑り駆けには他の上陸クリーチャー達とは違うところがある。そう、それは彼がトランプルをもっているということだ。
ここで少し過去の話に戻そう。私はこれまで幾度となく愛するマルドゥをより強くしぶとく育て上げるために自分なりの努力をしてきたつもりだ。しかし課題は多く、どれだけアブザンを意識しても包囲サイの群れには押し潰されるしアナフェンザの前では搭載歩行機械が機能不全になってしまっていた。
消耗戦の末にやっと互いの場を更地にしたところで、たった1枚の棲家の防御者はこれまでの私の涙ぐましい努力を嘲笑うかのようになかったことにしてくれる。いいか、覚えておけ。お前が回収したその包囲サイには私のデッキに4枚しか入っていない焙り焼きが使われているんだぞ!
もともとマルドゥというカラーはアドバンテージをとる手段が乏しいという話は前にもしただろう。それでも骨読みや苦い心理は数少ないマルドゥの隙間を埋めてくれる大切なピースだった。しかしその代償としてはライフの損失が付きまとい、それはアブザンを目の前にしたときには軽視できるものではなかった。
私はまた考えた。過去の記事には記してはいないが、私は一時期ドラゴン型のマルドゥを少し変形させ、バトルランドの恩恵を得て4色目に青をタッチしたものを使っていた。青の要素は少なくなったドラゴンの枚数を埋め合わせるための龍王オジュタイのためでもあり、そして痛みを伴わないドローソースである宝船の巡航を採用するためのものだった。
そしてこれは悪くないものだった。ドラゴンカウントが増えたことで龍詞の咆哮のボーナスダメージの期待値も上がり、そもそも龍王オジュタイは対処されなければそれだけで勝ててしまうカードだ。加えて、マルドゥ特有の除去スペルによって肥えた墓地を宝船の巡航で追加のカードに変化させる戦略は一見してうまくいったように見えたのだ。
しかしそれも束の間のことだった。フェッチランドとバトルランドの相互作用によってマナベースは大きく安定しており、青マナの供給にも事欠くことはなかった。しかしその反対側で、恐らくはマルドゥと、そしてアブザンが最大の恩恵を受けているであろう乱脈な気孔の採用を見送る必要が出てしまったからだ。
バトルランドは優秀ではあるが完璧ではない。デッキの中に多くをつぎ込めば初手で複数枚がだぶついて序盤の動きを著しく制限されることになる。ある程度のタップインが許容できるとはいえ、マルドゥという比較的アグロに寄ったデッキでこのテンポロスは許容できないものだった。
そうしてまた私のマルドゥは3色に戻った。3マナ域には骨読みを採用し、そのライフロスを賄う意味もかねて2マナには道の探求者を選んだ。魂火の大導師も魅力的だったが、よりアグレッシブに攻撃の手を休めないためにはこちらのほうが合っていたのだ。
そしてまた壁にぶつかることになる。デッキ全体の動きは確かに安定したが、それでもミッドレンジはミッドレンジ。中速デッキではアタルカレッドや白黒戦士のような早いデッキにはスピードで勝つことはできない。メタゲームの中心に位置するアブザンに対してはものすごく早いデッキかものすごく遅いデッキのどちらかのほうが有利に戦えるというのに、私のマルドゥはそのときアブザンと同じかそれより少しだけ遅く動くデッキになってしまっていた。そしてそれではアブザンに勝てないということをGP神戸で思い知らされることになった。
それから少しだけ時間が経った。マルドゥに緑を足して包囲サイや棲家の防御者を採用するリストも少なくなかった。しかし私の中で包囲サイを使うことは、それすなわちただのアブザンに他ならなかった。そしてそれだけはどうしても嫌だった。包囲サイを使うのが嫌なのではない。マルドゥに包囲サイを加えいれるのが嫌だったのだ。
包囲サイを使いたくない、倒す立場でありたいと思い続ける中、自然ともし4色目を足すならそれは青になるだろうと決めていた。しかし前例はもう試した。手ごたえがなかったわけではないが、満足のいくものではなかった。しかし宝船の巡航だけは強いという確信があった。あとは他に青を足すだけの理由が欲しかった。サイドボードの軽蔑的な一撃はとりあえず置いておくとして、メインボードの中にもういくばくかの青でなくてはならない理由が欲しかったのだ。龍王シルムガル。このお洒落すぎるバナナキングのネックレスを身につけたエルダードラゴンにめぐり合ったのは、ちょうどそんなときのことだった。
龍王シルムガルはかなりの好感触だった。土地を26枚に増やしたおかげでマナトラブルも減っていたし、何よりもまず相手の思考の裏をかくことに長けていた。まさかマルドゥから(タッチ青とはいえ)このカードが飛び出してくるとは想像に難しいだろう。龍王シルムガルで相手の黄金牙、タシグルを奪ったときは、レジェンドルールで龍王シルムガルのイラストからネックレスが消えてしまうかと思ったけど、どうやらそんなことは余計な心配だったようだ。
ああ、うん。話が大きくずれているな。青を足す理由はこうして無事(?)に見つかった。こうなると宝船の巡航が使える分、骨読みの枠が空いた。2マナのクリーチャーも道の探求者である必要はなくなったんだ。だが、それ以上にアグレッシブなカードを中々見つけることができなかった。
気付けば次の日にイベントが迫っていた。東北地方で本当に久しぶりに行われる大型のスタンダードイベントだ。もちろん私も参加するつもりで、翌日には仲間達と共に遠征に行くことになっていた。それでもデッキリストが完成せず、手持ち無沙汰にカードの整理をしていたところで……ああ、待たせたね。ようやく彼に出会ったんだ。マキンディの滑り駆けにね。
結論から言うと、この選択は大きな成功だった。1つ前の私の日記にも書いてあるように、このマキンディの滑り駆けを4枚採用したマルドゥタッチ青デッキで私はTOP8に入賞することができたのだ。
悔やむべきは、7回戦の戦いの中で唯一負けてしまったマッチアップがあれだけ意識していたアブザンだったということだが、そのアブザンとのマッチアップにしたってマキンディの滑り駆けはとても活躍してくれていた。
ほぼ全てのマッチアップで彼は戦場に現れたが、ほぼ全ての対戦相手があまり見かけないカードに困惑すると同時に、毎ターンフェッチランドから上陸して殴ってくる4/3トランプルを相手に深い傷を負わされていたのも明白だ。
中には彼の持つトランプルを忘れていたせいでダメージ計算を大きく狂わされた人もいたし、ブロッククリーチャー指定後、戦闘ダメージの解決前にブロッカーを除去することでトランプルダメージをそのままねじこんだりして意外そうな顔をする人もいた。確かにあまり見ない光景ではあるが、包囲サイとアブザンの魔除けがある以上はいつでもどこでも起こりうることだということを忘れないで欲しい。
そんな彼の活躍はTOP8に残った後も続いた。準々決勝の緑t赤マナランプに対しても3ターン目から素早くライフを削り取りにいったおかげで後続の援護が間に合い、ウラモグを唱えられる前に勝利できた。
準決勝では白黒戦士と対峙した。結果的に私はここで負けてしまったのだが、このゲームでも彼は持ち前のトランプルを味方につけて優秀なアタッカーとして活躍を見せてくれたのだ。
最後になるが、マキンディの滑り駆けが間違いなくマルドゥにか欠けてたマスターピースだとは私も「思わない」。しかし、2マナという軽さと今ではほとんどのデッキに8枚以上詰まれることが標準になっているフェッチランドとの兼ね合いなどを考慮するに、選択肢としてありえるものだと声を大にしておきたい。
彼は確かに小さな小さな2/1ではあるが、土地を置くだけで、マナを使わず、手札も使わずにただそれだけで大きな脅威へと成長してくれるのだ。そしてそれが5ターン目までしっかりと土地を置き続けられるようなデッキなら、彼がたたき出す総ダメージは決して楽観できるものではなくなるだろう。
最後に、マルドゥを愛し使い続ける多くの人々に、私はこの小さな脅威の大きな役割を少しでも感じ取ってもらえれば幸いだ。ぜひ試してみてほしい。それではまたどこかで。
なお、今回のイベントで私用したデッキリストについては近日中に主宰店舗である「たまや」さんのページで公開されるそうなので省かせてもらう。私以外にもTOP8の方達のデッキリストが公開されるはずなので、興味のある方はぜひ目を向けてみて欲しい。
昨今のスタンダード環境を圧巻している2マナのカードは何だろうか? 魂火の大導師? 素晴らしいね。道の探求者? ああ、彼もまた捨てがたいナイスガイだ。荒野の後継者? 最近になって頭角を現したニューフェイスだね、今後ともよろしく。搭載歩行機械? おいおい、冗談はよしてくれ。アイツは4マナでも6マナでも強いじゃないか。
ん? 何だって? 肝心なヤツを忘れているぞって? ああ、分かっているさ。彼なくして2マナのカードを語ろうなんて今のスタンダードじゃできっこないね。しかしあえて言わせてもらおう。ヴリンの神童、ジェイスはあまりにも強力すぎて語ることなんて何も残っていやしないってことをね。
だから私が今回話しに出したいのは、もっとこじんまりとしていて、しかし確かな歯と爪と牙を携えたアグレッシブでパワフルなビーストさ。ああ、とっくに答えは書いてあるんだが、改めて紹介しよう。新しいパートナーのマキンディの滑り駆けをね。
マキンディの滑り駆け自体は特別珍しいカードではない。彼はすでに赤緑の上陸デッキにその居場所を固定しているし、トーナメントシーンでも時々見かけることのできる新人だ。
戦乱のゼンディカーは彼と時を同じくして鎌豹や噛み付きナーリッドといった小さくも強力な上陸クリーチャー達をこれでもかと集結させ、さながらに過去のゼンディカーブロックを彷彿させるワイルドなアグロデッキを完成させるのに一役買っている。
もっとも、過去のステップのオオヤマネコや板金鎧の土百足に比べると上陸によって与えられるパワーは半分に抑えられている。断っておくがこれは弱体化というわけではなく、適切なカードパワーに抑えられていると判断するべきだ。過去のゼンディカーの上陸クリーチャー達は、それはもう強力すぎるほどに強力だったのは皆さんもご存知のことだろう。
さて、上陸によるパワーの上昇値こそ半減したものの、マキンディの滑り駆けには他の上陸クリーチャー達とは違うところがある。そう、それは彼がトランプルをもっているということだ。
ここで少し過去の話に戻そう。私はこれまで幾度となく愛するマルドゥをより強くしぶとく育て上げるために自分なりの努力をしてきたつもりだ。しかし課題は多く、どれだけアブザンを意識しても包囲サイの群れには押し潰されるしアナフェンザの前では搭載歩行機械が機能不全になってしまっていた。
消耗戦の末にやっと互いの場を更地にしたところで、たった1枚の棲家の防御者はこれまでの私の涙ぐましい努力を嘲笑うかのようになかったことにしてくれる。いいか、覚えておけ。お前が回収したその包囲サイには私のデッキに4枚しか入っていない焙り焼きが使われているんだぞ!
もともとマルドゥというカラーはアドバンテージをとる手段が乏しいという話は前にもしただろう。それでも骨読みや苦い心理は数少ないマルドゥの隙間を埋めてくれる大切なピースだった。しかしその代償としてはライフの損失が付きまとい、それはアブザンを目の前にしたときには軽視できるものではなかった。
私はまた考えた。過去の記事には記してはいないが、私は一時期ドラゴン型のマルドゥを少し変形させ、バトルランドの恩恵を得て4色目に青をタッチしたものを使っていた。青の要素は少なくなったドラゴンの枚数を埋め合わせるための龍王オジュタイのためでもあり、そして痛みを伴わないドローソースである宝船の巡航を採用するためのものだった。
そしてこれは悪くないものだった。ドラゴンカウントが増えたことで龍詞の咆哮のボーナスダメージの期待値も上がり、そもそも龍王オジュタイは対処されなければそれだけで勝ててしまうカードだ。加えて、マルドゥ特有の除去スペルによって肥えた墓地を宝船の巡航で追加のカードに変化させる戦略は一見してうまくいったように見えたのだ。
しかしそれも束の間のことだった。フェッチランドとバトルランドの相互作用によってマナベースは大きく安定しており、青マナの供給にも事欠くことはなかった。しかしその反対側で、恐らくはマルドゥと、そしてアブザンが最大の恩恵を受けているであろう乱脈な気孔の採用を見送る必要が出てしまったからだ。
バトルランドは優秀ではあるが完璧ではない。デッキの中に多くをつぎ込めば初手で複数枚がだぶついて序盤の動きを著しく制限されることになる。ある程度のタップインが許容できるとはいえ、マルドゥという比較的アグロに寄ったデッキでこのテンポロスは許容できないものだった。
そうしてまた私のマルドゥは3色に戻った。3マナ域には骨読みを採用し、そのライフロスを賄う意味もかねて2マナには道の探求者を選んだ。魂火の大導師も魅力的だったが、よりアグレッシブに攻撃の手を休めないためにはこちらのほうが合っていたのだ。
そしてまた壁にぶつかることになる。デッキ全体の動きは確かに安定したが、それでもミッドレンジはミッドレンジ。中速デッキではアタルカレッドや白黒戦士のような早いデッキにはスピードで勝つことはできない。メタゲームの中心に位置するアブザンに対してはものすごく早いデッキかものすごく遅いデッキのどちらかのほうが有利に戦えるというのに、私のマルドゥはそのときアブザンと同じかそれより少しだけ遅く動くデッキになってしまっていた。そしてそれではアブザンに勝てないということをGP神戸で思い知らされることになった。
それから少しだけ時間が経った。マルドゥに緑を足して包囲サイや棲家の防御者を採用するリストも少なくなかった。しかし私の中で包囲サイを使うことは、それすなわちただのアブザンに他ならなかった。そしてそれだけはどうしても嫌だった。包囲サイを使うのが嫌なのではない。マルドゥに包囲サイを加えいれるのが嫌だったのだ。
包囲サイを使いたくない、倒す立場でありたいと思い続ける中、自然ともし4色目を足すならそれは青になるだろうと決めていた。しかし前例はもう試した。手ごたえがなかったわけではないが、満足のいくものではなかった。しかし宝船の巡航だけは強いという確信があった。あとは他に青を足すだけの理由が欲しかった。サイドボードの軽蔑的な一撃はとりあえず置いておくとして、メインボードの中にもういくばくかの青でなくてはならない理由が欲しかったのだ。龍王シルムガル。このお洒落すぎるバナナキングのネックレスを身につけたエルダードラゴンにめぐり合ったのは、ちょうどそんなときのことだった。
龍王シルムガルはかなりの好感触だった。土地を26枚に増やしたおかげでマナトラブルも減っていたし、何よりもまず相手の思考の裏をかくことに長けていた。まさかマルドゥから(タッチ青とはいえ)このカードが飛び出してくるとは想像に難しいだろう。龍王シルムガルで相手の黄金牙、タシグルを奪ったときは、レジェンドルールで龍王シルムガルのイラストからネックレスが消えてしまうかと思ったけど、どうやらそんなことは余計な心配だったようだ。
ああ、うん。話が大きくずれているな。青を足す理由はこうして無事(?)に見つかった。こうなると宝船の巡航が使える分、骨読みの枠が空いた。2マナのクリーチャーも道の探求者である必要はなくなったんだ。だが、それ以上にアグレッシブなカードを中々見つけることができなかった。
気付けば次の日にイベントが迫っていた。東北地方で本当に久しぶりに行われる大型のスタンダードイベントだ。もちろん私も参加するつもりで、翌日には仲間達と共に遠征に行くことになっていた。それでもデッキリストが完成せず、手持ち無沙汰にカードの整理をしていたところで……ああ、待たせたね。ようやく彼に出会ったんだ。マキンディの滑り駆けにね。
結論から言うと、この選択は大きな成功だった。1つ前の私の日記にも書いてあるように、このマキンディの滑り駆けを4枚採用したマルドゥタッチ青デッキで私はTOP8に入賞することができたのだ。
悔やむべきは、7回戦の戦いの中で唯一負けてしまったマッチアップがあれだけ意識していたアブザンだったということだが、そのアブザンとのマッチアップにしたってマキンディの滑り駆けはとても活躍してくれていた。
ほぼ全てのマッチアップで彼は戦場に現れたが、ほぼ全ての対戦相手があまり見かけないカードに困惑すると同時に、毎ターンフェッチランドから上陸して殴ってくる4/3トランプルを相手に深い傷を負わされていたのも明白だ。
中には彼の持つトランプルを忘れていたせいでダメージ計算を大きく狂わされた人もいたし、ブロッククリーチャー指定後、戦闘ダメージの解決前にブロッカーを除去することでトランプルダメージをそのままねじこんだりして意外そうな顔をする人もいた。確かにあまり見ない光景ではあるが、包囲サイとアブザンの魔除けがある以上はいつでもどこでも起こりうることだということを忘れないで欲しい。
そんな彼の活躍はTOP8に残った後も続いた。準々決勝の緑t赤マナランプに対しても3ターン目から素早くライフを削り取りにいったおかげで後続の援護が間に合い、ウラモグを唱えられる前に勝利できた。
準決勝では白黒戦士と対峙した。結果的に私はここで負けてしまったのだが、このゲームでも彼は持ち前のトランプルを味方につけて優秀なアタッカーとして活躍を見せてくれたのだ。
最後になるが、マキンディの滑り駆けが間違いなくマルドゥにか欠けてたマスターピースだとは私も「思わない」。しかし、2マナという軽さと今ではほとんどのデッキに8枚以上詰まれることが標準になっているフェッチランドとの兼ね合いなどを考慮するに、選択肢としてありえるものだと声を大にしておきたい。
彼は確かに小さな小さな2/1ではあるが、土地を置くだけで、マナを使わず、手札も使わずにただそれだけで大きな脅威へと成長してくれるのだ。そしてそれが5ターン目までしっかりと土地を置き続けられるようなデッキなら、彼がたたき出す総ダメージは決して楽観できるものではなくなるだろう。
最後に、マルドゥを愛し使い続ける多くの人々に、私はこの小さな脅威の大きな役割を少しでも感じ取ってもらえれば幸いだ。ぜひ試してみてほしい。それではまたどこかで。
なお、今回のイベントで私用したデッキリストについては近日中に主宰店舗である「たまや」さんのページで公開されるそうなので省かせてもらう。私以外にもTOP8の方達のデッキリストが公開されるはずなので、興味のある方はぜひ目を向けてみて欲しい。
コメント
公式サイト風味ですね。特にジョークの辺りが。こういうの好きです。
元締めに同感
ほんとこういう言い回し好き
>ジュンちゃん
マキンディ君なめたらあかん
試してハッテン!(暴言)
自分もマキンディ試そうと思います(*^_^*)
ぜひお試しあれ